ステイトメント
「引込線」は、埼玉県所沢市に在住する数名のアーティストを発起人とした美術展です。2008年のプレ展以降、2009年の第一回展、そして2011年展と実施され、本展は通算四度目の開催となります。
今回の「引込線 2013」では、発足当初からのコンセプトをさらに強固にすべく、いくつかの事項を更新いたしました。具体的には、展覧会名を「所沢ビエンナーレ「引込線」」から「引込線」へと改称した他、とりわけ、これまで毎回のように矛盾が噴出してきた執筆者の人選を若手批評陣に一任し、また、作家の人選もそれに準ずる方向に軌道修正することで、改変を図りました。この方法がこれまでの矛盾を超克する方法になるかどうかは、今後の展開を待つしかありませんが、常に内部刷新しつづける機構を内包する本展のありようこそ、最重要のコンセプトだと考えております。
「引込線 2013」は、以下三つのセクションによって構成されます。
- 給食センターとして活用されていた建物を会場とする展覧会
- 会期中に執筆陣、アーティストの恊働で行われる《ゼミナール給食センター》
- 展覧会後に発行する論文集を兼ねたカタログ
本展は、表現者の原点に立って、会場探しから広報まで、あらゆる事柄を参加者たちが中心になって行ってきました。また、展覧会図録に収録される、出品作家のエッセイ、また、キュレーターや批評家による論文の発行は、初回から継続して、既成のテーマ、及び枚数の制限をあらかじめ撤廃することによって、美術を共に支える者としての意思の強度と矜持を示してきました。
今回新設した《ゼミナール給食センター》は、アーティストと執筆陣の有志が恊働して、芸術をめぐって激論を交わす場を提供するセクションです。今後とも、継続的な見届け、よろしくお願いいたします。
文責 遠藤利克
展覧会概要
会期:2013年8月31日–9月23日(会期中無休)
開場時間:10:00–17:00
入場料:無料
会場:旧所沢市立第2学校給食センター
所在地:埼玉県所沢市中富1862-1
スタッフ
会場ボランティア
- 藤原美穂
- 山口知
- 田中美沙妃
- 木原天彦
- 小野田藍
- 花崎結梨
- 山中麗菜
- 由良薫子
- 稲垣侑子
- 石垣真理
- 柿沼千里
- 峰田裕美
- 石黒ゆかり
- 浅井陽子
- 渡邉天馬
- 松本直大
- 十鳥まさを
- 慶野結香
- 光藤雄介
- 有馬郁美
- 三橋宏章
- 古市彩佳
- 信田光穂
- 當眞未季
- 森下賛良
- 勝俣涼
- (計26名)
会場設営補助
池上宗太郎
今村克
岩田勇哉
大矢享
森洋樹
(計5名)
書籍概要
主催・助成等
主催:引込線2013実行委員会
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団、公益財団法人 花王芸術・科学財団、公益財団法人 野村財団、武蔵野美術大学
協賛:コエドブルワリー
後援:所沢市、所沢市教育委員会、日本大学藝術学部
引込線2013実行委員会
実行委員長:遠藤利克
運営委員:伊藤誠、沢山遼、冨井大裕、戸谷成雄、中山正樹、水谷一、森啓輔
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ロゴ、書籍、チラシのデザイン:小沼宏之
書籍編集:櫻井拓
展示記録の撮影:加藤健
ホームページ制作・運営:水谷一